OBSを軽くする「管理者権限」「セーフモード」本当にメモリ使用量やCPU使用率が低いのはどっち?

OBS Studioで配信を行っている時、「もっと配信を軽くしたい」「配信がカクつくので困っている」という方の声をよく聞きます。
今回は、OBSを軽くする2つのモード「管理者権限」と「セーフモード」の比較実験を行ってみました。
通常モードと比較してもどのくらいCPU使用率やメモリに差があるのかを比べています。
なお、こちらの記事で紹介している内容は、以下の動画でも解説しておりますので良ければ参考にしてみてください。
<OBSを軽くする「管理者権限」「セーフモード」本当にメモリ使用量やCPU使用率が低いのはどっち?>
OBSの「管理者権限で起動」とは
OBSを右クリックすると、管理者権限で起動することができます。
セーフモードが登場する前にOBSのCPU使用率やメモリ使用量を下げる鉄板として使用されている機能です。
なお、こちらの管理者権限は、Windows版のみの機能となります。
OBSの「セーフモードで起動」とは
セーフモードとは、OBS 30.0以降で使用できるようになった機能です。
外部からインストールしたプラグインやWebsocketを用いる連携ができなくなる代わりに、CPU使用率やメモリの使用量を下げるというものです。
管理者権限とセーフモードの数値比較
通常モードと比較した検証を行なっていきます。
実験環境:RTX-3070Ti / Ryzen7 6800H にて検証しています。
また、「タスクマネージャー上での数値」と「OBS上で表示されているCPU使用率の数値」に差分があるため、両方取得しています。
結論としてはタスクマネージャーを正として判定する方が望ましいでしょう。
また、各数値は変動し続けるため、1分程度の時間を見て「平均値」として表示しています。
検証1:ソースが何も入っていない状態での比較
検証結果は以下のようになりました。
モード | CPU使用率(タスクマネージャー) | CPU使用率(OBS上) | メモリ使用量 |
セーフモード | 1.10% | 0.20% | 203MB |
通常起動 | 2.30% | 0.10% | 297MB |
管理者権限 | 1.50% | 0.10% | 283MB |
ソースがブランクの状態では、CPU使用率が高い順に「通常起動」>「管理者権限」>「セーフモード」の順番になりました。
メモリについても同様です。
ただし、CPU使用率はかなり%の変動が大きいので、あくまでも参考程度です。
検証2:ソースにメディアソースを入れた状態での比較
モード | CPU使用率(タスクマネージャー) | CPU使用率(OBS上) | メモリ使用量 |
セーフモード | 3.40% | 0.40% | 370MB |
通常起動 | 4.30% | 0.50% | 433MB |
管理者権限 | 3.00% | 0.40% | 438MB |
ソースにメディアソースを入れた状態では、CPU使用率が高い順に「通常起動」>「セーフモード」>「管理者権限」の順番になりました。
メモリについては、意外にも「管理者権限」>「通常起動」>「セーフモード」という結果になりました。
結論:OBSを軽くするためには、プラグインを入れていなければセーフモード、入れていれば管理者権限を使おう
上記の検証より、セーフモードがメモリ使用量、CPU使用率ともに高スコアを出していました。
管理者権限はCPU使用率は通常モードと比較して低くなる一方、メモリに関してはほとんど変わらない結果になりました。
したがって、「セーフモード」が優秀なので、プラグインを入れていない場合はセーフモードが望ましいでしょう。
プラグインを入れている場合でも、通常モードよりは管理者権限の方がCPU使用率が低くなります。
なお、あくまでも今回の実験はローカル環境における特定スペックのみを検証したものなので、参考としてください。
参考:低スペックPCでOBS配信を行う場合に気をつけなければならない点や設定
PCのスペックが追いついていない場合に気をつけなかればならない点など、こちらに置いておきます。
まとめ
以上、OBSの管理者権限とセーフモードについて比較させていただきました。
当サイトでは、他にもOBSに関する様々な記事を公開しております。
トラブルシューティングの基本についても以下の記事でまとめておりますので、こちらも良ければ参考にしてみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。